かすがいのブログ

不妊治療と心理学と私。本業カウンセラーの私の妊活・不妊治療・子育て体験や思いを綴るブログです。

人工授精にステップアップ@2つ目クリニック

前回から、、、

精液検査、フーナーテスト、抗精子抗体検査の結果から、どうやら私の子宮頸管粘液が、精子の通過を妨害し、妊娠の邪魔をしている可能性が高いことがわかり、人工授精にステップアップすることにしました。

 

「人工授精」というその響きから、「人工的」な妊娠を思い浮かべ、「あーー、私、不妊症なのね。自然に妊娠することができなかったのね。人工的でないと妊娠できないのね。」と、妙にシリアスになりました。人工授精が嫌だったというより、「自然妊娠できなかった」という、自然妊娠への希望を失った、その落胆が大きかったですね。

 

人工授精の周期から、服薬に加えて、注射も始めました。それもまた、「妊娠のために注射をするなんて」と、シリアスに捉えていました。

 

今は、なにもそんなにシリアスになる事なかったなーと、思いますが、ステップアップをする時は、次なるステージへの希望よりも、不安、落胆、失望感などの気持ちの方が大きかったように思います。「ステップアップしなければいけなくなった」という感覚ですね。ステップアップするという事は、それまでの治療法では結果が出なかった、未だ妊娠していない、という事を意味するわけですから、ポジティブな気持ちよりネガティブな気持ちが強くなるのも無理はない事だと思います。

 

心理学的に考えると、これは、「対象喪失」という事なんです。

 

対象喪失=かけがえのない大切なものを失う事

 

大切な「もの」は、「物」だけではなく、人、ペット、環境、地位、名誉、身体の一部、健康、目標、理想、願望、希望、自己イメージ、関係性などを含んでいます。

そう考えると、生きているということは、対象喪失の連続なんですね。産まれたばかりの赤ちゃんは、産まれたその瞬間に、子宮という守られた環境を対象喪失するわけです。そして、また、母親も、「妊婦」という自身を対象喪失し、「お腹の中の赤ちゃん」を対象喪失するわけです。人間は、対象喪失を繰り返しながら、大人になる、と言われています。

 

喪失体験は、その人の心と身体に、喪失反応を引き起こします。悲しみ、怒り、虚しさ、無気力、抑うつ、情緒不安定など、その反応と程度は、人や状況により様々です。

 

そして、対象喪失を乗り越えるためには、「悲しむこと」が大事だと言われています。これを「喪の作業」と言います。見て見ぬ振りをしたり、なかったことにしたり、無理に元気を出したりせず、大切なものを失ったそのことを、しっかりと悲しむ。。。

 

不妊治療を続けていると、毎月毎月、対象喪失が繰り返されます。

妊娠という目標・希望、妊娠出来る自分の身体という自己イメージ・健康、子どものある家族像など、いろいろなものを失いながら、子どもを授かるまでの道のりを進んでいます。

 

明るく前向きに妊活・不妊治療を続けられるに越したことはないかもしれませんが、そうなれないのは、決して無理はないこと、と思います。

 

対象喪失―悲しむということ (中公新書 (557))

対象喪失―悲しむということ (中公新書 (557))

 

 

さて、本題の人工授精の話に戻ります。

 

「次の生理周期から、人工授精にステップアップしましょう」という事が決まりました。人工授精の周期は、こんな感じ↓

 

  1. 生理が来たら、3日以内に、クリニックに処方箋(クロミッド)をもらいに行く
  2. 生理3日目頃から5日間、クロミッドを服用
  3. 10日目前後に受診して、超音波検査で、卵胞確認
  4. その後2〜3日毎に受診して、卵胞の大きさを確認
  5. 排卵日の予測を立ててもらい、人工授精の日を決定
  6. 人工授精当日の朝に、夫が自宅で採精(クリニックの採精室でも採取可能)
  7. 夫が採取した精液を持って、クリニックに行き、紙袋ごと渡す
  8. 超音波検査で、排卵前である事を確認
  9. 精液の洗浄・濃縮を行う間、1時間前後待機(外出可)
  10. そして、いよいよ、人工授精!内診室に呼ばれ、注射器?に入った洗浄・濃縮後の精液を、子宮内に注入(その後、5分程度内診台の上で静かに過ごすのが基本。ですが、私のクリニックでは、注入後、即、待合室で診察待ち)
  11. 先生との診察で、精液の結果を聞く
  12. 別室へ移動し、看護師さんに、排卵促進のための注射を打ってもらう
  13. 黄体ホルモン補充の薬をもらって帰る
  14. 後は、生理が来るか来ないかを待つ
  15. 生理がきたら、また3日以内に、クリニックに処方箋をもらいに行く

 (人工授精の後に、もう一度、受診して、排卵確認を行うこともあると思います)

 

そう!お気づきかもしれませんが、タイミング療法の時との違いは、洗浄・濃縮された精液を注入してもらうその瞬間だけ!その他の通院の感覚や診察で診てもらうことは、ほぼ同じ。

だから、「人工授精」と聞く、その言葉の響きほど「人工的」でなく、自然妊娠に近い形だと思うんです。

 

しかし、人工授精の成功率は、決して高くありません。5%〜10%程度。そして、人工授精で妊娠した人の80%〜90%は、人工授精3回目までに妊娠しているとか。

 

私は、人工授精にステップアップした1回目の時、ものすごーく期待しました!なんなら、これで出来る!と確信してたと言ってもいいくらい。なぜ、あんなに期待と確信を持っていたのか、自分でも分かりません 笑

しかし、結果はついてこず。半年間で、3回の人工授精にチャレンジするも、妊娠には至りませんでした。

 

そして、、、

2回目の転院を考え始めました。

 

次回は、転院を考え始めた理由について。